街の小さな喫茶店

 

私はコーヒーが好きで、よくいろんな喫茶店へ入ります。

 

幹線道路から路地を一本入ったところに、老夫婦2人でやっている小さな喫茶店があります。

 

すらりとした、若いころは美人だったであろう上品な奥様がウエイトレスをしていて、白髪で、一流レストランのコックさんといった雰囲気のご主人が厨房に立っておられます。

 

コーヒーはおいしく、店の雰囲気が良い。静かでゆったりしていて、ゆるくBGMが流れています。

 

ところがすぐ前の幹線道路沿いに大きなチェーン店の喫茶店が出来ました。

 

どうなるんだろう? と思っていましたが、相変わらずその小さな喫茶店は営業しています。静かな店はますます静かになりました。

 

「がんばれ」 と応援する気持ちで、時々コーヒーを飲みに行っています。

 

ところが先日、常連さんがコーヒーチケットを買うところを見ていたら、奥様が 「年内で閉店しますので、早めにお使いください」 と言っています。

 

ええーっ。年内で閉店? 知らなかった。

 

諸行無常」 そんな言葉が頭をかすめました。

 

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