バイオマス発電につての疑問

 

各地でバイオマス発電所の建設、稼働が続いています。

 

原子力発電所の大半が止まっている今、我々国民は節電に取り組まなければなりません。と同時に再生可能エネルギー拡充が必要です。

 

経済産業省再生可能エネルギーによる発電を拡充する後押しとして 「再生可能エネルギー定額買取制度(FIT)」 を採用しています。

 

それは太陽光、風力、小水力、バイオマスなどによって発電された電力を定額で買い取る制度です。

 

他は置いておいて、バイオマス発電について。

FIT で決められた買取価格は使う燃料によって決まっています。

  メタン発酵バイオマス        39円+税/kwh

  間伐材等 発電規模2000kw以上 32 〃

           2000kw未満 40 〃

  一般木材     2万kw以上   21 〃

           2万kw未満   24 〃

  建設資材廃棄物           13 〃

  一般廃棄物その他          17 〃

 

我々消費者が払う電気料金が20円/kwh前後ですから、逆ザヤ。それでも再生可能エネルギーを促進したい、という国の意思が感じられます。

それに呼応して民間事業者や各電力会社が続々とバイオマス発電に参入しています。

 

以前にも書きましたが、その後ますますFIT 認定は増加しています。

平成29年3月時点では

  既稼働  200万kw

  認定済(未稼働)1200万kw

  合計 1400万kw 

となっています。

 

それに使われる燃料であるバイオマス(主に木材)はどれくらいの量になるのか?

 

熱効率から単純計算すると、1400万kwを稼働させるには少なくとも燃料が年間1億t必要です。

 

1億tの木材!

日本の木材産業での木材消費量は年間8000万立法メートル(うち国産材3000立法メートル)。比重を考慮すると 8000万立法メートル → 5~6000t。

とても自給は無理。輸入木材も安定供給はかなり苦しい状況です。

 

バイオマス発電を稼働させるために大量のバイオマスを輸入、って正しい道なの?

 

このエントリーをはてなブックマークに追加