ちきりんさんにモノ申す(おそるおそる)

 

ちきりん さんのツイートがきっかけで論争が盛り上がって

います。

「円安が好きな人ってほんとーにわからない

 自分の国を安く売って何が嬉しいのかな」

 

アホなマスコミの記事なら 「フン」 で済ませますが、

彼女はいろんなことを知った上での発言ですから、手強い。

 

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為替レートには総合的な国力が反映されます。

・経済が悪ければ通貨が安くなり

・政情不安定なら安くなり

金利が低ければ安くなります

・日本ではタブー視されていますが、軍事力が弱いのも

 通貨安要因です。

 

これは世界中のヘッジファンドたちが自分の財産を賭けた

判断です。ですからタテマエでなく本音が表れます。

 

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あらためて為替レートの歴史を振り返ってみます。

 

明治の初め、日本が開国したとき、当時の大蔵大臣大隈重信

日本の通貨を 「両」 から 「円」 に変え、その価値を

1ドル=1円 と決めました。

 

ところが諸外国から日本にそれだけの実力が無いことを見抜かれ、

円安が進みました。第2次大戦前には 1ドル=7円 くらい

でした。

 

日本は戦争に負け、そのうえ戦後の超インフレのせいで 

1ドル=360円 になりました。

そのレートで固定相場制に移行しました。

 

そのレートで日本は発展し、やっと国力が充実してきました。

 

諸外国から円高を求める声が挙がり、固定相場制から変動相場制

に移行しました。その時の 1ドル=280円 から円高が進み、

1ドル=80円 を切るまでになりました。

 

その後はご存知の通りです。

 

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つまり日本は円安の恩恵で世界に冠たる工業国になり、その後の

円高で不況に苦しんでいます。

 

ということで、冒頭の ちきりん さんの発言

「円安が好きな人ってわからない・・・」 について。

 

私には彼女に反論する勇気はありません。疑問を呈するのみ。

 

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