統計不正問題についての疑問

 

政府が行っていた統計調査の手抜き。ニュースを聞いていて疑問に思っていたことがあります。

調査サンプル数を減らした結果、

A.賃金推計が低くなり、雇用保険などの支給が過少になっていた

B.賃金推計が高くなり、アベノミクスの効果が過大になっていた

どっちなんだ?

 

今朝の中日新聞にまとめの記事が出ていました。

それを参考に私見を交えて書きます。

 

厚生労働省・毎月勤労統計

・従業員500人以上の大規模事業者すべてを対象にすべきところ、東京都内だけ1/3の抽出調査にしていた。

 ⇒ 賃金推計が低くなる

 

・中規模事業者の2~3年に一度全部入れ替えるべきところを、毎年一部を入れ替えていた。

全入れ替えだと業績が悪い企業も含まれる。一部入れ替えだと業績の良い企業が残る

 ⇒ 賃金推計が高くなる

 

厚生労働省・賃金構造基本統計

バーやキャバレーを勝手に調査対象から除外

 ⇒ 水商売は高賃金 - 賃金推計は低くなる

 

厚生労働省・小売物価統計

調査員が店舗を訪問せず郵送で調査 ⇒ 影響不明

 

言い訳によると 「役人の数が減らされ、十分に調査ができなくなっている」 とのこと。事情は理解できますが、真面目にやれよ。

 

ところで賃金推計は結局 A.B.どっちなんだ?

私の判断では A.が有力、B.は論理が苦しい。

 

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