悪者探しもほどほどに

 

岐阜県の病院で、エアコンが壊れている間に入院患者が続けて亡くなりました。熱中症が疑われています。

3日間で5人。この病院は終末医療の病院で平均月に2~3人が亡くなるそうです。

 

例によって悪者探しが始まりました。悪いのは病院とその院長だ、とばかり。

 

警察は殺人容疑で家宅捜索しました。

 

マスコミの論調も

・この時期、エアコンは生命維持装置と同じ扱いをすべきだった。故障を放置していたのがいけない

・エアコンの定期点検をしていなかった落ち度がある

というもの。

 

  この猛暑で、各所でエアコンの故障が続出しています。修理に1か月待ち、というのは当たり前。修理担当者が回らないのなら、「病院だから優先的にやれ」 も言えたかもしれませんが、部品が無いのはどうしようもない。

 

「エアコンの定期点検」? そんなのやっている人は居ないでしょう。NHKが他の大病院を取材したら、「目視で点検している」 と回答したそうです。「エアコンを目視で点検」 ってやっていないのと同じです。

 

こんなことで殺人罪、って院長が気の毒です。
エアコンが故障した後、定期的に室温を計り、患者の体温も計っていたそうです。

 

マスコミの皆さん、悪者を作って叩くことは視聴者のウケは良いでしょうけど、ほどほどにね。

 

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