自動運転のジレンマ

 

マスコミには自動運転に関する記事が毎日のように出ます。

 

そんな中、次のような二者択一を迫る場面が想定されています。

「自動運転車で走行中、ブレーキが故障した。前方には横断歩道を渡っている子供たちの列。そのまま突っ込むか、ハンドルを切って側壁に激突して運転者が死ぬか」

 

「トロッコ問題」 と同じです。

1人の命を守るか、大勢の命を守るか。

 

ちょっと待て。

現代の自動車は安全優先で作られており、ブレーキの故障は最も起こりにくいはずです。

とはいえ、起こったと仮定しましょう。

 

結論に行く前に、これが人間が運転していたらどうするだろう?

ギヤを落としたりサイドブレーキを使ってスピードを落とす努力をするでしょう。

 

いや、そうじゃなくて思考実験としてどちらを選択するか、という問題です。

 

そして人工知能が運転していたら?

もう一度、ちょっと待て。人工知能ってそんなに優秀か?

現在のコンピューターでは 「ブレーキが利かない」 と判断するには時間がかかり、ブレーキを掛ける操作を繰り返しているうちに子供たちの列に突っ込む。それがオチでしょう。

 

いや、そうじゃなくて、プログラムを組むうえでもっと根源的な二者択一を迫られているんだ。

 

結論。私なら壁に激突するほうを選ぶでしょう。

 

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