光合成という神の計らい

 

昨日のブログ ↓ で、「エネルギー収支がプラスか」 などど、ナマイキなことを書きました。

大発明! 二酸化炭素からエタノール合成 - 如是我考

 

しかし自然界の働きでエネルギー収支がプラスになるものはありません。それは熱力学第2法則(エントロピー増大の法則)に反します。

 

エントロピーとは 「無秩序さ」 です。

良く例に出されるのがこれ

「0℃の水と100℃の水があります。コップに混ぜると50℃の水になります。

いくらコップを睨んでいても、50℃の水が0℃と100℃に水に分かれることはありません。」

 

つまり0℃と100℃に分かれている秩序ある状態が、混ざり合った無秩序な状態になる。これを 「エントロピーが増大する」 といいます。逆はありえません。熱力学第2法則です。

 

前の状態に戻そうとすればエネルギーが必要です。50℃の水を半分に分けて片方を冷蔵庫で冷やし、片方をコンロで温める、とか。

 

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昨日書いたブログの本題を例にとれば

メチルアルコールに火を点ければ燃えて二酸化炭素と水になります。

逆に二酸化炭素と水からメチルアルコールを合成するためにはエネルギーが必要です。

ですが、エネルギーをどう使えばメチルアルコールが出来るのか? 判らなかったのです。それを米国の研究所が発見したわけです。

 

考えてみれば、二酸化炭素からメチルアルコールを合成する。そのためにエネルギーを消費する。大発明ではありますが、自然界ではそれに似た行為は普通に行われています。

 

それは植物による光合成です。二酸化炭素から植物体を合成しています。

しかし、光合成といえど熱力学第2法則からは逃れられません。何らかのエネルギーが必要です。植物は何からエネルギーを得ているかというと、太陽光です。

 

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光合成という 「神の計らい」 に人間は挑戦しています。

ちょっとだけ近づけた?

 

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