武士道とは死ぬことと見つけたり

今週のお題「人生に影響を与えた1冊」

 

葉隠れ入門」 三島由紀夫

いろいろな本に影響を受けましたが、そのうちの1冊は 「葉隠」 です。

ご存じ、「武士道とは死ぬこととみつけたり」 です。

 

この言葉には続きがあります。

「武士道というは死ぬこととみつけたり。二つ二つの場にて、早く死ぬほうに片付くばかりなり。別に仔細なし。胸座って進むなり・・・我人、生くるほうがすきなり。たぶん生くるほうに理がつくべし・・・」

 

ちょっと読むと、「武士は死ぬのが好き」 みたいに受け取れるでしょう。とくに三島由紀夫が解説しているのだから。

 

でも私は違う解釈をしています。

 

「武士は死に場所を求めて奉公している」 と言えます。しかしそれは逆説的な言い方です。誰だって死にたくないし、武士が切腹するためには相応の理屈が要ります。

周囲から 「彼はよくやった。しかし時に利あらず。切腹するのもやむを得ない」 

と思われる状況でないと 「ムダ死に」 です。

 

現代流に言えば、仕事を誠実に全精力で遂行すること。そして何かの決断をするとき、自分に有利なほうを選ばない。そしてうまく行かなかったときは切腹(辞職)する。それくらいの覚悟で仕事に当たるべき。

 

そう解釈しています。

とはいえ私の今までの人生を振り返って、「それが出来たか」 というと出来てない。

無念。

 

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